レイズドベッドとは、草花や野菜・果物を育てるための手法のひとつです。

一般家庭における家庭菜園に取り入れられることの多く、オシャレな見た目と高い実用性を兼ね備えています。

レイズドベッドは日本国内においてまだまだ十分に認知・普及しているとは言えません。

このページではレイズドベッドのたくさんの魅力と、デメリットについても解説します。

レイズドベッドのメリット

1.土壌改良の必要がない

レイズドベッドの大きな特徴のひとつは、土壌改良の必要がないという点です。

お庭で家庭菜園を始める場合、地面をしっかりと耕して石灰や腐葉土、堆肥などを使って土壌改良を行います。また、土壌改良は一度では成らず、毎年毎年繰り返し行うことで少しずつ土壌が改良されていきます。

しかし、レイズドベッドを使えば地面の上にレイズドベッドの高さ分の新しい培土を敷き詰めますから、土壌改良の必要がありません。

砂地や砂を多く含む地域では、その高すぎる排水性と低すぎる保水性や保肥性を気にせず家庭菜園を楽しめます。

逆に、粘土質の地域では、高すぎる保水性や保肥性と低すぎる排水性を気にせず家庭菜園を楽しむことができます。

同様にphについても気にする必要がありません。

また、レイズドベッドに敷き詰めた良質な培土と有機物のお陰で、その下にある地面も年々土壌改良が進みます。

地植えでは厄介な排水性の確保と保肥性や保水性のバランスが完璧に取られた状態から家庭菜園をスタートすることができます。

これはまさに地植え栽培とプランター栽培の良いとこ取りです。

2.見た目がオシャレ

お庭にそのまま野菜を植える場合、乱雑に野菜を植えれば荒れた野原のようになってしまいます。

そのため、通常は畝(うね)を立てて野菜を育てます。よくある畑と同じ状態です。

畑は野菜を育てるための最も合理的な姿ですが、その一方で見た目が良いとは言えません。機能的ではあるものの、オシャレとは言えません。

せっかくの自宅の前のお庭ですから、オシャレに仕上げたいものです。

野菜を育てるからと言って、ガーデニングを諦める必要はないのです。

その点において、レイズドベッドは野菜を植える領域とそれ以外の領域が明確に区切られます。

これによって、見た目が非常にすっきりとします。野菜を植える領域以外にグランドカバーを植えたり、レンガ敷きや砂利敷き、ウッドチップ敷きなどにすることもできます。

また、レイズドベッド自体がオシャレなアクセントとしてお庭を引き立てる効果もあります。

レイズドベッドの素材には木や石、金属など様々な素材が使われ、形状も多種多様です。

特に木や石で作られたレイズドベッドはそれだけで独特の味わいを持ち、お庭によく馴染みます。

レイズドベッドの素材はこちらの記事で詳しく解説しています。

3.植物の生育が良い

レイズドベッドは一般的なプランターに比べて容量が非常に大きいです。

このため、例えば排水性が良すぎて保肥性や保水性が悪い安価な培養土を使った場合でも、十分な肥料や水分を土の中に蓄えることができます。

レイズドベッド内の培土は地面とつながっており、実際の土の総量は地植え以上ということができます。

土の量は多ければ多いだけ、肥料や水やりの管理が容易になります。

土の量が多いため、通常では難しいほどの過密な植え付けにも耐えることができます。

特に木や布で出来たレイズドベッドは通気性も良好で、植物の生育をより一層良くしてくれます。

それ以外にも、レイズドベッド内を人が歩くことがありません。通常の畑であれば、畝のすぐ横を人が歩きます。これによって土壌が少しずつ押し固められてしまいますが、レイズドベッドであればその心配はありません。

それに加えて、レイズドベッド内の土壌温度は冬から春にかけて、地面より早く暖かくなります。逆に秋から冬にかけて、ゆっくりと冷えていきます。土壌の保温効果が高く、長い期間に渡って植物を育て続けることができます。

4.植物の管理がしやすい

レイズドベッドは地面から数十センチメートルの高さがあります。

このため、地面に植えられた植物に比べると管理がしやすいです。

通常のレイズドベッドは高さが30cm~40cm程度であることが多いですが、これだけで雑草の処理や薬剤の散布、脇芽かきのような処理や施肥、水やりのグッと楽になります。

しゃがんだり、腰を曲げることが難しい方であっても、高さ60cm程度のレイズドベッドであれば立ったままほぼすべての作業を行うことができます。

車いすやお身体の不自由な方であっても、適切な高さのレイズドベッドを用意することで園芸を楽しむことができるのです。

その他にも、培土の流出が少なく、畝作りの必要もない、雑草が少ないなど作業性が向上する多くのメリットが存在します。

レイズドベッドのデメリット

1.簡単に移動・廃棄ができない

レイズドベッドはプランターと比べると非常に大きなもので、簡単に処分することができません。

もちろん多くのレイズドベッドは木や石、樹脂、金属、布などで作られています。そのため地域ごとのルールに従って処理することはできますが、土の撤去やレイズドベッドの解体など手間がかかることに違いはありません。

そのため、レイズドベッドを立ち上げる際にはその先数年は間違いなく使うだろうという見込みを立ててから立ち上げることをおすすめします。

2.初期コストがかかる

レイズドベッドを購入する、あるいは製作するには材料の購入コストがかかります。

日本国内ではレイズドベッドの既製品はバリエーションが少ないため、DIYで製作する方法が一般的です。

例えば、2m×1m程度のレイズドベッドを木で製作する場合には5,000円~7,000円程度の材料代が必要になります。

これに加えて、レイズドベッドを満たすだけの土を市販の培養土で済ませるには、やはり5,000円~7,000円程度かかります。

詳しくは以下の記事でレイズドベッドの製作手順を解説しています。

費用についても詳細に計算しているため、気になる方はチェックしてみてください。

3.既製品が少ない

レイズドベッドの認知・普及が進んでいない大きな原因のひとつは既製品が少ないという点です。

海外に目を向けると多種多様なレイズドベッドを販売しているのですが、日本国内では本当に僅かなバリエーションしかありません。

また、その僅かなバリエーションの大半は折角のオシャレさや耐久性・強度を度外視したものが占め、現実的な選択肢としては自分で製作するしかないという現状があります。

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